Label – Requiem Pour Un Twister
Release – 2019/11/22
フランスのヴァランスを拠点に活動するシューゲイザー・バンド、Dead Horse Oneの3rdアルバム。
もしかすると「Saudade」のトレモロ・アーム奏法と歌声には聴き覚えがあるかもしれない。それもそのはず、作曲にはFleeting Joysのローリング夫婦がクレジットされており、ギターにはジョン、ヴォーカルにはロリカが参加しているのだ。実は2017年の2ndアルバム『Season of Mist』にも彼らは参加しており、ジョンはプロデュースを担当。今作でも続投している。
哀愁漂うメロディやフレージングは聴く者をそっと包み込むが、一転して空間を裂くようにバーストするギターで突き放そうとする。こうした相反する要素をFleeting Joys直系の揺らめきで浮かび上がらせ、「抱擁と拒絶」を両立させたアンビバレントなサウンドを確立させている。
ちなみに、2014年の1stアルバム『Without Love We Perish』でプロデュースを担当したRideのマーク・ガードナーは、今作ではミックスで参加している。
text by osushitabeiko