Posted on: 2020年3月31日 Posted by: 鴉鷺 Comments: 0

Label – Highwheel Records 
Release – 2007/08/29 

シカゴのシューゲイザー/ドリームポップ・バンド、Airielによる1stアルバム。シューゲイザー史に燦然と輝く名作。

シューゲイザーが内包する様式美は時にコンフォーミズムにも転じるが、そこに一切捕らわれないほぼノン・リヴァーブの轟音ギターと疾走するリズム隊、微かに残響する優れたヴォーカル、初期衝動や甘さを漂わせる楽曲群が素晴らしく、エモーショナルで美しい。ストレートで轟音が光る「Think Tank」からエレクトロニカ的なビートと甘いヴォーカルが冴え渡る「Sugar Crystal」まで幅広い展開を見せている。単純な轟音系シューゲイザーの枠から逸脱した優れた作品であり、ニューゲイザーの到来を告げる名盤。

text:aro

Author

鴉鷺
鴉鷺Aro
大阪を拠点に活動する音楽ライター/歌人/レーベル主宰者。Sleep like a pillowでの執筆や海外アーティストへのインタビューの他、遠泳音楽(=Angelic Post-Shoegaze)レーベル「Siren for Charlotte」を共同オーナーとして運営し、主宰を務める短歌同人「天蓋短歌会」、詩歌同人「偽ドキドキ文芸部」にて活動している。好きなアニメはserial experiments lain、映画監督はタル・ベーラ。