Label – Slumberland Records
Release – 2012/05/15
ワシントン出身のインディーロック・バンド、Black Tambourine(ブラック・タンバリン)の4th EP。本作はラモーンズのカバーで統一されている。
ノイズポップとでも言うべきインディーロック的な轟音と炸裂するポップセンスが調和した彼らの音楽は、シューゲイザーの一つのスタイルになったMBVフォロワー的轟音からの意図的逸脱という意味で新しいシューゲイザーと呼ばれるべきものだろう。インディーロック文脈のシューゲイザーというとThe Pains of Being Pure at Heartが想起されるが、比較的ハイファイな音楽を演奏する彼らと比較すると徹底してローファイかつノイズに重きを置いていて、そこがBlack Tambourineの美点なのだろうし、特にこのEPで顕著なファズによる轟音の採用は古典的手法ではあるが手法を超えた新しいノイズとして響いた。
text by aro
Author
- 大阪を拠点に活動する音楽ライター/歌人/レーベル主宰者。Sleep like a pillowでの執筆や海外アーティストへのインタビューの他、遠泳音楽(=Angelic Post-Shoegaze)レーベル「Siren for Charlotte」を共同オーナーとして運営し、主宰を務める短歌同人「天蓋短歌会」、詩歌同人「偽ドキドキ文芸部」にて活動している。好きなアニメはserial experiments lain、映画監督はタル・ベーラ。