■ Label – Self Released
■ Release – 2017/12/18
アメリカ・テキサス州オースティンを拠点に活動するシューゲイザー・バンド、Soda Liliesの2ndアルバム。
ヨレヨレのローファイ・サウンドを歪ませたファジーな音像は、彼らが『Sunny Sundae Smile』期のMy Bloody Valentineがそのままシューゲイズ化した世界線にいることを示している。MBVのアウトテイク集だと言ってイヤホンを渡しても差し支えないクオリティだ。
オースティンといえば正統派シューゲイズ・サウンドで「ニューゲイザー」の筆頭格となったRingo Deathstarrの出身地でもあるが、それに比べSoda Liliesはよりシューゲイザーのプリミティブな部分を奏でる存在と言えよう。となれば、彼らのサウンドこそが真の意味で「シューゲイザー・リバイバル」と呼べるものなのかもしれない。
ちなみに、bandcampとサブスクリプションではジャケットが異なっており、ビリンダ・ブッチャーを思い出さずにはいられない後者の方が、作品が持つ意義のようなものを端的に感じ取れる。
文=對馬拓