Label – Taang! Records
Release – 1992/09/??
当時、英国で全盛期を迎えていたシューゲイザーを米国で受け継ぎ、シーンの衰退期でも我が道を歩んだSwirlies(スワーリーズ)。かの『Loveless』と同じ年にリリースされた記念すべき1st EPは、やはり全体的にMy Bloody Valentineからの影響が大きいように感じる。
気怠げな男女ヴォーカルはケヴィンとビリンダを想起せずにはいられないし、サウンドもテープが伸びきった『Isn’t Anything』のようだ。「Sarah Sitting」の機関銃のようなドラムは「Nothing Much To Lose」へのオマージュだろう。
ただ、パンク系のレーベルからリリースされているだけあって、所々で飛び出す荒々しいノイズ・ギターやシャウトなど、ハードコアな要素も見え隠れ。全体を覆うローファイな感触もシューゲイザーとしては異質。今にも鎖が切れそうな暴走寸前の猛犬のように、ただならぬ緊張感に溢れた作品。
text by osushitabeiko